原料高騰のアラシに見舞われる旧正月明け
アップデート:2021/03/03 お知らせ 閲覧数:2870
原料高騰のアラシに見舞われる旧正月明け
春の陽気を感じれた大阪の2月の最終週、
一部の地域でのコロナ症例の再燃により、連休に入る直前、
「一年に一度」の大事な帰郷をせず、就労先での「リモート団欒」を
奨励したり、ドタバタした弊社の中国の取引先は2週間ほどの
春節休みを経て、続々仕事に戻って来ました。
ところで、例年の決まり文句の新年挨拶のメール内容とは打って変わり、
今年各社揃って担当者からの第一声は、「春節休み前のお見積書を一旦白紙に戻し、
正式に発注する前には必ず値段の再確認を行うよう」との驚きの内容でした。
行間から緊迫と焦りを読み取れた筆者が取引先に深掘りすると、
どうも旧正月から復帰後、化成品を中心に、金属、梱包材に至っては、
怒涛のような値上げの一辺倒で、大幅なコスト上昇に足元を乱され、
受発注、製造などの通常企業活動がままならない状態が続いているそうです。
中国の化工新聞の3/2の記事によると、(2/22の週)指標になる重要化成品品目の中、
値上がりがあったのは121品目で、全品目の90.3%を占め、
価格指数(CCPI)の値上がり幅は9.8%でした。
値上げの原因を探ると、仕入先曰く
・春節期間の石油の値上げ
・アメリカ南部を襲った寒波による原料メーカーのフォース マジュール
・バイデン政府の追加経済対策の大金が市場に流入
・川上原料メーカ―のメンテナンス
・中国国内5G、半導体向け積極的な投資
・・・
理由は様々。
弊社が用意した仕入先様への(中国の)新年お年玉(サプライズ オーダー)は、
結局仕入先の自助努力にご協力頂いたものの、軒並み10%ほどの値上げを
受けざるを得ない「仇」で帰ってきました。
弊社直接に輸入をしていませんが、ビスフェノールA、HDIなど、中には一週間の間に、
40%ほど値上げした製品があるのを仕入先から聞いて絶句しました。
原料の取引は相場制が浸透している国柄で、一喜一憂する必要はないとも
思われますが、今回値上げの幅及び影響される範囲を見渡す限り
2018年の環境規制時の値上げ合戦を彷彿させられます。コロナで混沌している目下、
今後の進展は相変わらず目を離せません。
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